顧問税理士とは、税務指導や経営サポートを継続的に行ってもらえるように一定期間で契約した税理士のことを指します。顧問契約を結んだ場合、顧問料を年間あるいは毎月支払うことになります。顧問税理士は、企業の成長過程全てにとって重要です。この記事では、顧問税理士の役割と重要性、顧問税理士の選び方について解説します。

〇顧問税理士の役割と重要性
■起業時
起業時の過程においては、資金繰りが気になるはずです。その際に、税務顧問契約を結んでおけば、有効な資金繰りを行うことができます。まず第一に、税理士の有する専門知識を用いることで、有効な節税を行うことができます。たしかに都度税理士に依頼することでも節税は可能ですが、継続的に会社の状況を把握できる顧問契約のほうが遥かに有効に節税を行うことができます。第二に、税理士の知識・経験をもとに、有効な資金調達に関するアドバイスを受けることができます。それだけでなく、顧問税理士の記名・印があることにより、金融機関への信頼も高まるため、より資金調達で有利になることが可能です。

■成長期
成長期においては、慣れない経理業務を煩わしく感じることもあるでしょう。その際、経理業務を代行してもらうことで本業に集中することができます。それだけでなく、経理指導を受けることで、会計処理の方法の学習や会計ソフトの導入をスムーズに行うことができます。
■安定期
安定期においても税務顧問は重要な役割を果たします。そもそも税理士は「税務に関する専門家」として、提供するサービスによって、納税者をサポートし、申告納税制度を推進するという役割を負っています。特に、税金に関わる申告や申請などの業務を本人に代わって行う税務代理と、確定申告書や相続税申告書、そのほか税務署に提出する書類など、税務代理に関わる書類を作成する税務書類作成業務と具体的な税務相談業務の３つは税理士の独占業務であるので、税理士にしか依頼できません。そして、顧問契約を結んだ場合は、これらを日常的に顧問先に提供します。それだけでなく、経営に関するコンサルティングも受けることができるので、税理士の果たす税務相談業務とあわせることで、よりよい経営を行うことができます。

また、万が一、税務調査を受けることになった場合でも、顧問税理士がいれば、税務調査に関する業務を顧問税理士に任せることができます。

このように、税務顧問は企業の成長の過程全てにおいて重要な役割を果たしますので、企業活動に必要不可欠といってもいいでしょう。

〇顧問税理士の選び方
顧問税理士を選ぶ際には以下の2点に注目しましょう。

①顧客に対する姿勢
もっとも重要なことは、顧問契約を結ぼうとする税理士が信頼できるかどうかです。顧客の話を丁寧に聞いてくれるか、メールなど連絡のレスポンスが早いかどうかなどから税理士の顧客に対する姿勢を確認し、契約を結ぶかどうか考えましょう。

②自分との相性
自分との相性も大事です。自社の事業分野にしっかりと知識を有しているかどうかという部分での相性も確認しておきましょう。

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